眠れないなら

メンヘラ女子大生のジュークボックス。

エッセイ的なsomething

いつからか、言葉が上手く出て来なくなった。胸の内というほど大層なものじゃなくても、心を言語化するのに時間がかかるようになり、「あー」と言ってからじゃないと話せなくなった。

吃りを直そうと努力してはいるのだが、なかなか難しい。最初の音にどうしても詰まる。断片化した思考を形にして、さらに相手に伝わる言葉にする。複雑な作業を経て口から音が出る。きっとここ数年で、通さなきゃいけないフィルターが増えてしまったのだろう。将来就きたい職業に、吃りは厳禁なのに。

いつからか、人の目を見て話せなくなった。明確な原因は分かっているのだが、わざわざ書くほどのものでもないので割愛。

ちょっと前に、若林正恭のエッセイに「『若林くんは人間1回目だね』と西加奈子さんに言われた」といったようなことが書かれていた。わたしもきっと、1回目なのだろう。次の人生がもしあるのなら、もう少し上手く人に馴染めるだろうか。そんなことを考えると、来世が少しだけ楽しみになる。